この記事では、過去6年間のアルトコイン時価総額ランキングを振り返り、生き残るコインの特徴を考えてみます。
目次
アルトコインはどれくらいのコインが生き残っているのか?
ボラティリティが激しく草コインとも呼ばれるアルトコイン。
それらの中で、どんなコインが生き残って生きているのでしょうか。
比較的短期保有が基本のアルトコインではありますが、持続的にランキングを維持しているものに関しては、中期的な投資対象になり得るかもしれません。
この記事では、過去6年間のアルトコイン時価総額ランキングから何か見えるものがないか考えてみます。
検証方法
検証方法は下記の通りです。
- データソース:CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)
- 過去6年間の時価総額TOP50を調査
- 同一時期で比較するため5月第1週のデータを使用
サイトの「Historical」という部分で他の時期も参照できます。
時価総額TOP50にランクインするコインの変遷
それでは、時価総額TOP50にランクインするコインの変遷について見てみます。
1年間で平均20銘柄が入れ替わる
前年に時価総額ランキングTOP50に入っていたアルトコインが翌年にもTOP50を維持しているかどうかを調べました。黄色が前年からランキングTOP50を維持できたコイン数を表しています。
2016年から2021年では1年で平均20種類のコインが入れ替わることが分かります。
1年の間にTop50のうち40%が入れ替わるというのは、やはり変化の激しい市場と言えますね。
TOP50を2年以上維持する銘柄比率が増えてきている
続いて、前年から生き残ったコインのうち、どれくらいの割合が翌年まで生き残るかを調べました。
2018年から2019年では、約半数が新しいコインに入れ替わっていましたが、そこを境に2年連続TOP50を維持するコインの比率が上昇傾向にあります。
これは、比較的生き残るコインが安定してきていることを意味します。
例えば、2020年から2021年にTOP50を維持したコインのうち、約90%が2019年からその地位を維持しているということです。
上場コイン数が増加している中で、「生き残るコインは比較的安定して生き残る」というのは意外でした。ただし、現在の市場の熱が冷めた瞬間に価値がないコインは消えていくので、この比率は低下する可能性が高いと考えています。
2021年現在でTOP50を複数年維持しているコイン
さらに、2021年現在の時価総額TOP50の中でどんなコインが複数年その地位を維持しているのかを調べました。
2016年から2021年の6年間、その地位を維持しているのはお馴染みのコインたちですね。最近、爆上げ中のDOGEも実は2016年から継続して価値を維持していたんですね。。。(技術的な中身は別として)
アルトコインは不確定要素が多いですが、これらの中から選ぶといきなり価値が下落するリスクは相対的に低い可能性があります。特に2018年の下落を経験している維持年数4年以上のコインで高い時価総額を維持するものは安定傾向にあるかもしれません。
逆に、市場下落を経験していないコインについてはその価値をよく考えないと、約半数が淘汰される可能性があるということですね。
2021年に新たにTOP50にランクインしたコイン
Please enter CoinGecko Free Api Key to get this plugin works.最後に2021年の市場高騰期に新たに時価総額TOP50に入ってきたコインを挙げておきます。
やはり、DiFi関連銘柄が目立ちますね。
これらは、市場全体が高騰している時に上昇してきたコインたちなので、より暴落リスクが高い一方で、今後ランクを維持できるとするならば時価総額が上昇していく可能性も秘めていると言えます。
DEX系は混合玉石状態なので、市場が落ち着いたタイミングで淘汰されいくんでしょう。。。
考えられる戦略は。。。
これらの特徴を踏まえて、これからの戦略はどう考えるべきでしょうか。
アルトコイン市場は現在、最も加熱している状態に近いと考えています。例えば、2018年の大暴落期と同じくらいビットコインに対して高いパフォーマンスを示していることが理由の1つして挙げられます。基本的に循環市場であるという前提に立つと、そろそろアルトコイン市場は下落局面に入る可能性があります。
候補の選択肢としては、
- ビットコインへの再分配
- ステーブルコインへの避難
- 割安なアルトコインへの再分配(長期ランク維持銘柄)
というのが考えられます。
わたしはビットコイン比率を高めつつ、技術的優位性が明確なアルトコイン数種に対象を絞ろうと思っています。皆さんはどう考えるでしょうか?
中長期の視点も投資には重要
この記事では、過去6年間のアルトコイン時価総額ランキングを振り返り、どんな変遷を辿っているのかについて分析してみました。
現在の特徴としては、
- TOP50のうち1年で約40%は入れ替わる
- 複数年維持できるアルトコインは定まってきている
- 2018年の暴落を経験していない銘柄は半数が淘汰される可能性がある
というのが見えてきました。
基本的に市場は循環市場と考えていますので、そろそろアルトコイン→ビットコインへ、さらには、暗号資産市場→別の投資アセットへと資金の移動が起きてもおかしくない状況です。
くれぐれもリスクを取り過ぎないようご注意ください。
それでは幸運を祈ります。