この記事では、Binance(バイナンス)で利用可能な運用方法について、その種類と特徴についてまとめています。これからBinanceを利用してみようと考えている方向けです。
Binance(バイナンス)で稼ぐ方法を知ろう
Binance(バイナンス)とは、利用者数と月間取引高で世界最大の規模を誇る暗号資産(仮想通貨)取引所です。
- 流動性:世界1位
- 利用者:世界1位
- 取り扱い通貨:360以上
- 取り扱い通貨ペア:1100以上
暗号資産(仮想通貨)には、トレードによる利益を得る以外にも稼ぐ方法がいくつも存在しています。
この記事では、世界最大の暗号資産取引所であるBinance(バイナンス)によって提供されている暗号資産を増やすための運用方法について、その特徴とリスクについてまとめてみたいと思います。
相応のリスクはありますが、上手くいけば不労所得を増やすことが可能です。
▶︎アルトコイン投資でおすすめの海外取引所がBinanceである理由
Binance(バイナンス)での運用方法の特徴とリスク
Binance(バイナンス)で保有する暗号資産を運用する方法は下記の通りです。
- Savings (セービング):貯蓄
- Staking(ステーキング):ネットワーク参加
- Launchpool(ローンチプール):新規トークンの入手
- Liquid Swap(リキッドスワップ):流動性提供
- Dual Investment(デュアルインベストメント):ヘッジされた金融商品
- BNB Vault(BNBボルト):イールドアグリゲーター
それでは、1つずつ特徴とリスクを確認しましょう。
Savings(セービング)
Savings(セービング)とは、その名の通り貯蓄です。
銀行に資産を預けて利子をもらうのと同じように、保有している現物の暗号資産(仮想通貨)を預け入れることによって、利子を受け取ることができます。
Savingの方法には3種類が用意されています。
種類 | 資産の移動 | 利子 |
---|---|---|
Flexible | 自由 | 低 |
Fixed | 一定期間固定(7-90日間) | 中 |
Activities | 一定期間固定(14-90日間) | 高 |
違いは、預け入れた資産が自由に引き出せるか、一定期間固定されるかです。
利率は、資産を固定するかどうか、預け入れる暗号資産の変動率が高いか低いかで概ね決まっています。変動率が高いコインを固定する方が利率が高いです。固定期間は長い方が高くなる傾向がありますが、短期(7日間)が一番高い場合もあります。利率は0.3-7%程度です。
期間を固定する必要があるものは、途中で解除するとそれまで発生していた利息収入は全て0になります。
Activitiesは、以前はLendingという貸し暗号資産として実装されていた機能です。たまにしか案件が出てきませんが、利率が他よりも高い(10-30%)のが特徴です。すぐに枠が埋まってしまう人気の運用方法です。
リスクとしては、保有している間のコイン価値の変動のみです。
Staking(ステーキング)
Staking(ステーキング)とは、PoS(プルーフ・オブ・ワーク)をコンセンサスアルゴリズムとするアルトコインにおいて、一定期間、保有するコインをネットワーク上にロックすることで、取引承認のネットワーク参加することです。
ややこしくなりましたが、Binanceでの操作に関しては上のFixed Savingと同じです。
Stakingにも2種類が用意されています。
種類 | 資産の移動 | 特徴 | 利率 |
---|---|---|---|
Locked | 一定期間固定(7-90日間) | Binanceが管理・運営 | 中 |
DeFi | 自由 | 外部のリソースへ接続 | 高 |
LockedとDeFiの違いは資金の移動もありますが、最も大きいのはBinanceが管理に関与するか否かです。
LockedはBinanceが顧客の預け入れをプールしてStakingしますが、DeFiでは外部へのアクセスをするためのプラットフォームを提供するだけであり、Binanceは一切の責任を負いません。
DeFi Stakingの方が自由に資産を移動できるにもかかわらず、利率が高く設定されているのはそのためです。
最悪の場合、預け入れたコインがハッキング等で失われても何の保証もされません。
▶︎【保守的運用】年率10%以上可能。Binance(バイナンス)ステーキングで運用する方法
Launchpool(ローンチプール)
Launchpool(ローンチプール)とは、BNB(バイナンスコイン)もしくは他のアルトコインを預け入れることによって、新規にBinanceに上場する銘柄(IEO銘柄)を受け取り、Farmingできるシステムです。
見かけ上は、BNBなど既存コインをStakingすることによって、新規上場銘柄(IEO銘柄)を一定利率で受け取れると考えてよいでしょう。裏では、Binanceが預け入れられたコインなどを利用して、新規トークンを調達していると思われます。
IEO銘柄は、上場後に価値が急上昇することが多く、その価格上昇目当てで新規銘柄を求めるトレーダーも多いです。
Launchpoolは多くの場合、期間限定で提供され、資金はいつでも自由に動かすことができます。獲得できる新規トークンは、預け入れコインの概ね10-20%前後で時には80%という場合もありました。
1日ごとにトークン配布が行われます。
リスクとしては、得られたコインがただのゴミコインで、一瞬にして価値が失われるケースがあることです。結局、別の安定的な利率のもので運用した方が良かったということもあるでしょう。
Liquid Swap(リキッドスワップ)
Liquid Swap(リキッドスワップ)とは、Binanceによって提供される自動マーケットメーカー(AMM, Automated Market Maker)で稼働する通貨交換システムのことです。簡単にいうと、自動で運用されている通貨交換所です。
AMMは、指定したアルゴリズムに従って、取引内容を処理したり、通貨量に応じて取引価格を決定します。
あなたは、この自動の取引所で利用するための通貨ペアを提供することによって、取引に関わる手数料収入と流動性提供報酬を受け取ることができます。
通貨の預け入れや解除はいつでも自由に行うことができ、報酬も1日ごとに発生します。報酬に関しては、預け入れ通貨ペアの形で受け取るものとBNBとして受け取るものがあります。
流動性提供による報酬は、数%から100%を超えるものまで様々です。
主なリスクとしては、通貨ペアの価値比率が変化することで、単純にホールドしている場合よりも利益が減るというインパーマネントロスというものがあります。運用のコツについては、下記の記事にまとめましたので興味があればご参照ください。
▶︎【効率運用】Binance(バイナンス)のLiquid Swap(リキッドスワップ)を使って高利率で運用する方法。
Dual Investment(デュアルインベストメント)
Dual Investment(デュアルインベストメント)とは、サブスクリプション形式の金融商品です。
事前に利率が決められており、対象となるコインでその価値と同等の商品を購入し一定期間保有することで、償還日に元本と利息を受け取ることができます。この性質自体は貯蓄と似ているため、過去にはDual Savingという名前がついてました。
「Dual」の由来は、最終的に受け取る元本と利息が商品に記載された2種類の通貨のいずれかになるためです。2種類の通貨のどちらを受け取るかは、ストライクプライスという事前に設定された価格より高いか低いかで決まります。
特徴としては、出口のコインが2種類のうち価値の高い方で償還できることです。例えば、ビットコインとステーブルコインのペアでは、ビットコインの価値が上がればそのままビットコインで、ストライクプライスを割り込むほど下落すればステーブルコインで元本+利息を受け取ることが可能です。
つまり、資産がロックされている期間は、一定のヘッジがされているとも言えます。
現在ある商品は下記の通りです。
- BTC Zone:BTCで投資→BTC or BUDSで受取
- USDT Zone:USDTで投資→BTC or USDTで受取
- BUSD Zone:BUSDで投資→BTC or BUDSで受取
利率は、ストライクプライスの高さと商品保有期間によって決まります。ストライクプライスが低く、保有期間が長いほどリスクが高くなり、利率が高くなります。利率は15-56%程度です。
他の運用方法と違い、この商品は途中で解約ができません。
BNB Vault(BNBボルト)
BNB Vault(BNBボルト)とは、Binanceによって運営されるイールドアグリゲーターです。
イールドアグリゲーターとは、いくつかあるサービスの中から利率が最適になるように自動で運用してくれるシステムです。対象となるサービスは、この記事で紹介している「Savings」「DeFi Staking」「Launchpool」の3つとなっています。
複数の運用方法を自動で選択するため、利率も日々変動し、利息として受け取るコインも様々です。資産はいつでも移動させることができます。
例えば、2021年5月13日現在の表示では、年率換算の利率(APY)がかなり低く0.67%となっています。右の欄でどの運用方法でどれだけ利息がもらえるかが表示されています。Launchpoolでの配布が終わってしまった関係で、今は利率が低いようです。
BNBを使った運用で効率の良いものを自動選択してくれるのがメリットです。
一方で、BNB自体を比較的長期にわたり保有する必要があること、Launchpoolによって受け取れるコインの価値は変動が激しいことなどがリスクとして挙げられます。それぞれのリスクは上記で紹介しましたので、その複合と理解していただければ良いと思います。
Binance(バイナンス)での運用方法のまとめ
最後にそれぞれの比較がしやすいように表にまとめておきます。
バイナンスでの主要な運用サービス
種類 | 特徴 | 利率 | リスク | 資産移動 |
---|---|---|---|---|
Flexible Savings | 預け入れ | 0.3-7% | 低 | 自由 |
Fixed Savings | 預け入れ | 0.3-7% | 中 | 可(利息もらえない) |
Activities (Savings) | 預け入れ | 10-30% | 高 | 自由 |
Locked Staking | ネットワーク参加(BNB管理) | 2-30% | 中 | 可(利息もらえない) |
DeFi Staking | ネットワーク参加(外部) | 2-30% | 高 | 自由 |
Launchpool | 新規上場銘柄を利息として受取 | 10-20% | 中 | 自由 |
Liquid Swap | 流動性提供 | 数-100% | 超高 | 自由 |
Dual Investment | サブスクの金融商品 | 15-56% | 高 | 不可 |
BNB Vault | 自動でBNB運用 | 0-10% | 中 | 自由 |
これらの中からそれぞれの特徴を理解して、時期によって運用効率が良いものを選んだり、自分のスタイルに合ったものを選ぶと良いと思います。
基本的には、利率の高さはリスクの高さです。
こういった選択肢があるとどうしても利率が高いものを選びがちになってしまいますが、それを選ぶにはそれだけの理由とリスクを把握した上で、投資判断を行いましょう。
それでは。