この記事ではアルトコイン投資における確定申告に役立つツールを紹介しています。2021年は申告期限が4月15日まで延長されています。
目次
暗号資産(仮想通貨)の確定申告ってどうやったらいいの?
アルトコインを含む暗号資産(仮想通貨)で悩ましいことの1つが確定申告です。
わたしのようなサラリーマンは自分で確定申告する機会がほとんどないので、どうしたらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
それに加えてアルトコイン投資では、
- 取引コインの種類が多くて計算方法が分からない
- 取引数が多すぎて把握しきれない
- 取引所を複数使っていて計算が複雑
などの問題も出ていると思います。
今回はそんな方でも簡単に利用できる確定申告の便利ツールBig3であるCryptoLinc(クリプトリンク )、Cryptact(クリプタクト)、Gtax(ジータックス)について比較して見たいと思います。
あなたの確定申告が飛躍的に楽になるはずです!
確定申告の対象になるのはどんな人?
前提として理解しておきたいことは、
- 暗号資産(仮想通貨)による所得は基本的に雑所得に分類される
- 雑所得は20万円以上だと確定申告が必要になる可能性がある
ということです。
上記に該当する場合、確定申告の必要があるか否かを判断し、その必要がある場合には自分で所得額を計算して確定申告しなければいけません。
暗号資産(仮想通貨)による所得の特徴はざっくりと、
- 他の所得と合算して課税される総合課税である
- 他の投資損益と損益通算ができない
- 損失の繰越控除ができない
という投資としてはやや不利な状況となっています。
これらの特徴を踏まえた上で、適切に損益を計算して税金を収める必要があります。
また、暗号資産(仮想通貨)ではどのタイミングで利益が発生したのかというのを適切に判断するは知識が必要で、誤った認識から脱税になったり、追加徴税を課せられるケースもあるようです。
参考までに国税庁に掲載されている情報をまとめておきます。
こちらはざっくりと税金周りを理解するのに有用な記事でした。
確定申告ツールを利用するメリット・デメリット
アルトコインを含む暗号資産(仮想通貨)取引による利益に対し確定申告する必要があるとわかったのち、最も苦労するのが下記の点です。
- 取引コインの種類が多くて計算方法が分からない
- 取引数が多すぎて把握しきれない
- 取引所を複数使っていて計算が複雑
比較的取引が少なくても取引時価を漏れなく追ったり、正確に計算することは難しいことです。
そこで役立つのが暗号資産(仮想通貨)の確定申告ツールです。
確定申告ツール利用には下記のメリット・デメリットが考えられます。
確定申告ツールを利用するメリット
- 取引データを読み込むだけで正確に損益データを計算してくれる
- 複数取引所にまたがっていても対応可能
- 上記により確定申告の時間が大幅に短縮される
- 日々の損益管理ツールとしても利用可能
確定申告ツールを利用するデメリット
- 機能を全て利用するには費用が必要
- API連携する場合は情報漏洩リスクが少し増える
*API連携とは、アプリ機能を連携させるサービスで口座情報を自動連携する場合などに使用されます。
以上がメリット・デメリットとして考えられることです。
取引データを入れるだけで数多くの取引をまとめて損益を出してくれるというのは最高の一言です。
自分で計算するのも大事ですが、時間の節約も大事です。
さらに申告漏れのリスクも最小限にとどめることが可能です。
API連携は、一定のリスクがありますが、APIキーとAPIシークレットキーの2つを適切に管理することで無用なリスクは避けられます。特にこれらを取引所で発行する場合には、その利用目的を残高照会と取引データのみに限定しておくと良いでしょう。
これらを考慮すると、基本的には確定申告ツールを利用した方が良いとわたしは考えています。
アルトコイン投資観点での確定申告ツール比較
それではアルトコイン投資観点で、確定申告ツールの比較をしていきます。
比較のポイントは、
- 取り扱い取引所数
- 報酬入力
- 無料取引件数
- 海外取引所利用に必要な料金
- 有料機能
です。
確定申告ツールの比較
項目 | CryptoLinC | Cryptact | Gtax |
---|---|---|---|
取引所数(国内/海外) | 13 / 35 | 14 / 31 | 14 / 27 |
報酬入力(ステーキング等) | 自動 | 自動 | 手動 |
無料取引件数 | ~200件 | ~100件 | 〜100件 |
海外取引所対応(税込) | ¥5,478/年~ | ¥19,800/年~ | ¥16,500/年~ |
有料機能 | 200件以上から 海外取引所 手入力明細追加 取引履歴DL 収支報告書作成 | 200件以上から 海外取引所 手入力明細追加 取引履歴DL 収支報告書作成 | 100件以上から 海外取引所 手入力明細追加 取引履歴DL 収支報告書作成 |
それぞれ料金体系は細かく分かれていますが、ここでは重要な指標として、
- 何件まで無料で取引できるのか
- いくらのプランから海外取引所データを扱えるのか
に焦点を当てています。
取り扱い取引所はどこも主要な取引所は押さえています。(念の為、ご自身でご確認ください)
有料機能については、どこも似たような感じでありますので、自分に必要な機能がある場合には考慮するくらいの位置付けて良いと思います。
安く海外取引所データを使うならCryptLinC/プラン5
アルトコイン投資では必須と言っても良い海外取引所。
海外取引所データを最も安く利用できるのがCryptLinc(クリプトリンク )です。
各取引所で海外取引所データを利用できるプランの取引数とその料金を並べたのが下記です。
各社の料金プランと可能取引件数
確定申告ツール | プラン名 | 料金(税込/年) | 可能取引数 |
---|---|---|---|
CryptoLinC | プラン5 | ¥5,478 | ~500 |
CryptoLinC | プラン10 | ¥10,978 | ~5000 |
CryptoLinC | プラン20 | ¥21,780 | ~30000 |
Cryptact | ライトプラン | ¥19,800 | ~5000 |
Gtax | ライトプラン | ¥16,500 | ~1000 |
取引数が年間5000件までならCryptLinCに優位性があります。
他者と比較して約1/4の価格で海外取引所データを使えるのはかなりありがたいです。
それ以上の場合は、利用する他の機能に応じて選ぶのがいいと思いますが、CryptLinCかCryptactのいずれかが良いように思います。
国内取引所データのみならフリープランを
一方で国内取引所だけのデータを利用する場合は、フリープランを利用しましょう。
各社の料金プランと可能取引件数
確定申告ツール | プラン名 | 料金(税込/年) | 可能取引数 |
---|---|---|---|
CryptoLinC | フリー | 無料 | ~200 |
CryptoLinC | プラン5 | ¥5,478 | ~500 |
Cryptact | フリー | 無料 | ~100 |
Cryptact | お試し | ¥8,800 | ~500 |
Gtax | フリー | 無料 | ~100 |
Gtax | ミニマム | ¥8,250 | ~300 |
ここからどれを選ぶかとなると、1つは登録可能な取引可能数だと思います。
その点で行けば、他のツールの2倍は使えるCryptoLinCがおすすめです。
一方で、ポートフォリオ管理アプリに関しては、人によって使い勝手が違うと思いますので、取引数が100件に満たないケースであれば、CryptoLinCとCryptactの両方を使ってみてもいいでしょう。
オススメはCryptoLinC。うまく利用して時間もリスクも最小に。
アルトコイン投資の中で確定申告はかなり面倒な部類の作業です。
しかし、適切に実施しないと、それこそ痛い目を見てしまいます。
有料プランの場合は若干費用がかかりますが、自分で取引をトラックして計算する手間、間違った申告をするリスクを考えれば安いものです。
これらの確定申告ツールを利用して面倒な作業はサクッと終わらせましょう。
それでは。