この記事では、先週末のビットコインの暴落において、異なる動きを見せたアルトコインについて記載しています。
目次
ビットコイン暴落時にはどう対応する?
2021年4月17-19日にかけて久しぶりにビットコインが大暴落しましたね。
チャートはこちら。
最大で約12-13%程度の下落だったようです。
アルトコインを含む暗号資産(仮想通貨)投資ではよくあることで十分承知ですし、実はそんなに大きな下落ではないのですが、まぁ心地よくはないですよね。。。
ビットコインの暴落は、基本的にそのままアルトコイン全体に波及する傾向にあります。
そんな時どう対処するのが良いのでしょうか。
- 早々にポジションカット
- 売りを入れてヘッジをかける
しかし、サラリーマンともなると急な下落局面では取引できない場面もあり、少々不利です。
そこでビットコイン暴落時に異なる動きをするアルトコインにはどんなものがあるのかを見てみました。
2021年1Qでのビットコインとアルトコインの変動相関についてはこちらに記載しています。
▶︎2021年1Q】ビットコインとアルトコインの価格連動分析
分析方法
ビットコインが大きく下落した2021年4月17日18:00から3日間の価格変化率をTradingViewにて確認。
記録は2021年4月17日18:00を起点として、1時間足で、
- 最大上昇率
- 最大下落率
- 現在価格に対する変化率(2021年4月20日時点)
を算出しています。
また、なるべく公平に比較するためBinance(バイナンス)における対USD価格での値としています。
*一部取り扱いがないものは他取引所の価格を使用しています。
今後、変化が波及していく可能性がありますが、短期的な変動の仕方という目線で見ていただければと思います。
分析結果:ビットコインより変動が抑えられたのはステーブルコインのみ
ビットコインも含めた形で時価総額TOP30位までのアルトコインをランキングにしました。
現在の価格に対する率がプラスのものが上位になるようになっています。
順位 | 時価総額 | コイン | 最大下落率[%] | 最大上昇率[%] | 対現在比 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | DOGE | -23.44 | 46.62 | 30.62 |
2 | 20 | SOL | -20.4 | 42.99 | 22.04 |
3 | 21 | NEO | -26.18 | 37.95 | 10.31 |
4 | 24 | KLAY | -15.01 | 9.03 | 5.79 |
5 | 13 | VET | -28.55 | 14.61 | 4.03 |
6 | 6 | USDT | -0.08 | 49.86 | 0 |
7 | 15 | USDC | -0.08 | 50.1 | 0 |
8 | 27 | BUSD | -0.11 | 1.41 | 0 |
9 | 22 | XMR | -22.4 | 2.2 | 0 |
10 | 3 | BNB | -18.67 | 2.95 | -1.3 |
11 | 19 | WBTC | -15.17 | – | -7.95 |
12 | 1 | BTC | -12.67 | – | -8.63 |
13 | 2 | ETH | -19.14 | – | -8.96 |
14 | 12 | LINK | -29.47 | 2.05 | -10.32 |
15 | 29 | LUNA | -26.78 | 6.7 | -11.53 |
16 | 25 | MIOTA | -33.17 | 4.4 | -12.89 |
17 | 28 | BTT | -37.78 | – | -13.57 |
18 | 7 | ADA | -25.25 | – | -13.7 |
19 | 17 | FIL | -31.33 | – | -14.44 |
20 | 11 | UNI | -25.27 | – | -14.88 |
21 | 14 | XLM | -26.08 | – | -17.78 |
22 | 10 | LTC | -26.26 | – | -17.85 |
23 | 4 | XRP | -27.85 | – | -17.93 |
24 | 23 | EOS | -28.99 | – | -18.6 |
25 | 18 | TRX | -27.73 | – | -20.03 |
26 | 30 | CRO | -24.79 | – | -20.6 |
27 | 16 | THETA | -35.18 | – | -21.51 |
28 | 9 | BCH | -27.95 | – | -22.08 |
29 | 8 | DOT | -26.49 | – | -22.19 |
30 | 26 | BSV | -32.97 | – | -24.72 |
基本的な傾向は、
- 大部分はBTCと同方向に動く
- BTCより変動幅が大きい(2-3倍)
- ステーブルコインはすぐ元に戻る
となっています。
DOGEが急上昇したことで時価総額も大きく上げました。
この感じだと単純な種類の分散で切り抜けるというのは無理がありそうです。。。
鉄板戦略はステーブルコインへの分散比率調整
こうなると短期的に対処するにはステーブルコインへ交換することとなりますが。。。
問題は、
下落前にそんなことが可能なのか
ということです。
今回の下落の場合は、17日18:00から1時間に1%ずつ低下するというのが、約3時間続いたのちに大きな下落が起きました。
運よく18:00からこの下落をウォッチできたとしても、この程度の動きでは大部分をステーブルコインに変えるなんてことはできないでしょう。
こうした短期的暴落に備えるには、
- テクニカル分析で短期の分散戦略を変える
- Twitterなどで市場の感じを掴む
というのが1つの対策になり得ます。
下記は下落前の日足チャートとなります。
下落トレンドに転換する直前の傾向として、
- 直近高値がボリンジャーバンドを上に突破(13日)
- バンドの内側に戻る過程でMACDシグナルが下に突き抜け(16日)
といったシグナルが見られていました。
こうなったから必ず大きな下落が起きる訳ではありませんが、そのようなタイミングでステーブルコイン比率を高める運用をすれば大損害を避けられる可能性があります。
また、この付近ではCoinbaseのダイレクトリスティングなどのイベントもあり、Twitter界隈では「そろそろ下落起きないかな。。。」とか「こんな本出てきたらもう終わりだな」といったものが多く散見されました。
終わったw pic.twitter.com/3nWJEBz0RG
— ささき (@Ryuki_Sasaki) April 17, 2021
大きな下落への対処はある程度必要です
今回は、2021年4月17日から起きたビットコインの一時的な下落時に、他のアルトコインがどう動いたのかという視点で見てみました。
上記の比較表からわかる通り、多くのアルトコインはビットコインにつられて、ビットコインよりも大きく下落します。
そんな時に役立つのがステーブルコインへの分散比率調整だと考えています。
注意点としては、ビットコイン急落時には多くの人がステーブルコイン買いに走るため、一時的に価格が暴騰してしまうことです。つまり、大暴落が起きた局面で焦ってステーブルコインを買うと、高値で掴むことになってしまい、すぐに安定価格に戻った時には数十%の損失ということにもなりかねません。くれぐれもご注意を。
あなたの投資戦略の参考になれば幸いです。